
船釣りも始めました「健啖隊さん」
YouTubeチャンネル情報
船宿の場所 | 東京湾(羽田・川崎・金沢八景・松輪)・相模湾(佐島・茅ヶ崎)・静岡県(沼津)・茨城県(大洗)、など |
釣りもの | ライトタックルアジ・ウイリー五目・コマセマダイ・ワラサ・シロギス・イシモチ・カサゴ・カワハギ・スミイカ・タチウオ・ヒラメ・アマダイ・落とし込み、など |
見どころ | 船ならではのターゲットを釣り、料理する |
神奈川周辺の動画投稿者の中で最も古株で有名な「健啖隊(けんたんたい)」さん。船釣りに限らず、堤防・岸壁・磯・船・川・湖など様々なフィールドで釣りをしておられます。基本的に陸からの釣りがメインの動画チャンネルでしたが、2017年ごろから本格的に船釣りの動画を投稿されるようになったので、ご紹介させていただきます。
見どころは、アマダイのような「船釣りならではのターゲットを釣り、料理する」ことです。船釣り自体はまだ慣れずにおぼつかない部分もありますが、フグによるハリス切れやサバによるオマツリなど初心者が困りやすいポイントもカットせずに動画に収めているため、参考になるかと思います。また、料理コーナーでは、本命の魚はもちろんのこと、珍しい外道の魚なども料理して、視聴者を退屈させません。小骨や内臓の除去といった下処理の方法や、美味しく食べるための味付けといった役立つ情報が満載です。メインの釣り場は東京湾と相模湾ですが、たまに茨城や静岡まで遠征して大物を狙う場合もあります。
高級魚アマダイを釣って若狭焼きに
高級魚のアマダイを釣って、若狭焼きにして食べる動画です。オキアミを針に付けてひたすら誘うという、釣りとしては非常に地味なアマダイ釣りですが、食べる分には最高です。本命のアマダイは究極の美味で、トラギス・キダイといった外道も身が柔らかくとても美味しいです。上での動画の料理コーナーでは、若狭焼きを作る際に網で焦げ付かないように串を刺して浮かせる方法などが紹介されており、調理をする上での実践的なアドバイスが盛り込まれています。
カワハギを釣って肝醤油で食べる
シケた海でカワハギを釣る動画です。シケた日は船が上下して誘いやアワセがやりにくく、条件としてはイマイチですが、釣果はカワハギ13匹とそれなりに良い結果を残しておられます。料理コーナーでは、定番のカワハギのお刺身を肝醤油につけて食します。調理ばさみで角やくちばしの部分を切り落として皮をはいでいく方法や、美味しい肝を上手に取り外す方法など、カワハギを残さず美味しく食べるための調理方法を分かりやすく紹介しておられます。
茨城県まで遠征してヒラメ爆釣
茨城県に遠征しヒラメを爆釣する動画です。健啖隊(の隊長)さんはこの日初めてのヒラメ釣りだったようですが、9枚を釣り上げ見事船中トップの竿頭に輝きました。神奈川周辺だと船釣りでもボウズ多数のヒラメが、朝マズメの時間に次々と釣り上がる様子はとてもうらやましいです。外洋に面する茨城県だけあって、魚影の濃さは段違いのようです。料理コーナーでは、刺身や煮つけといった定番のヒラメ料理も紹介しておられ、動画の最後まで見ごたえ抜群です。
サニー商事のフィールドテスター「ごまプリンの沖釣りいきましょ。さん」
YouTubeチャンネル情報
船宿の場所 | 東京湾(横浜・久里浜・松輪)・相模湾(小網代・葉山)・静岡県(土肥)・千葉県(勝山・大原)・茨城県(鹿島)、など |
釣りもの | ライトタックルアジ・コマセマダイ・テンヤマダイ・タイラバ・ハナダイ・ワラサ・カンパチ・カツオ・マグロ・カワハギ・タチウオ・アマダイ・マルイカ・クロムツ・ジギング、など |
見どころ | 理論と経験に基づいた攻略 |
コマセカゴで有名なサニー商事のフィールドテスターさんです(メーカーから依頼を受けて商品のテスト等を行う仕事です)。本業は別にお持ちのようですが、釣り好きが高じてフィールドテスターを兼業されているようです。船釣り歴15年以上のベテランで、あらゆる釣りに造詣が深い方なのですが、特にキハダマグロ釣りに関しては狂気とも言えるほどの探求心を燃やしておられます。大物用のハリス結びの種類による強度比較(→動画)や、マイナス60℃の冷凍庫の購入(→動画)など、その情熱は視聴者を魅了してやみません。釣行の際にも「タナ」「経過時間」「仕掛けの長さ」といった客観的なデータを大切にしておられ、理論的に魚を攻略するスタイルで釣りに説得力があります。
コマセ釣りの基本・マダイ&ワラサ攻略
コマセ釣りでワラサ・マダイを釣る動画です。仕掛けの説明・付けエサの付け方・ビシの窓の開閉調整・仕掛けの投入・タナ取り・釣り上げたあとのハリスチェックなど、基本的かつ非常に重要なテクニックが満載です。コマセ釣りで大物を釣るには、このあたりの基本動作がきちんとできていることが前提条件。その上で、コマセや付けエサがどこを漂っているかといったイメージ力が大切になります。アジなどは多少タナがずれていても食うことがありますが、マダイなどの大物は警戒心が強くコマセに突っ込んでこないため、うまく付けエサを食わせてやる方法を考えなくてはなりません。ごまプリンさんは、このあたりのイメージ力も非常に優れており、長年の経験から得たデータを用いながら、確信を持って釣りをしておられます。
ちなみに、声がボイスチェンジャーで高くなっているのは、弟の「ごま豆腐」の声(という設定)だそうです。おそらく、釣行中の声と、解説の音声を聞き分けやすくするための工夫かと思います。
魚の習性を考えつつ狙うマグロ&カツオ
マダイ・ワラサのタックルをひと回り強くした「コマセ釣り」の方法でカツオとマグロを釣る動画です。ここ近年のごまプリンさんはマグロを狙うのにエビング(村越正海さんが考案されたルアー釣り→湘南茅ヶ崎一俊丸のホームページの詳細記事)を好んでおられましたが、この日はテスターの仕事も考慮しコマセ釣りでのマグロ狙いとなりました。コマセを撒いてから何秒で魚が食うかを計測し、魚がどのタイミングで通過・捕食したのかを考えたり、短めの竿の硬さがどの程度食いに影響しそうか調べたりしておられ、大変参考になります。
高難易度のマルイカ攻略
ごまプリンさんは、ここ近年マルイカ釣りにも情熱を燃やしておられます。誘いとアタリのパターンを学んだり、スッテの色や形状を片っ端から試したり、穂先の繊細さが市販品では物足りないとグラスを削って自分で竿を作ったり(→動画)と、研究に余念がありません。難しい釣りになればなるほど燃えるようで、常連さんにアドバイスをいただきながら一回釣りに行くごとに成長する姿は本当にお見事です。
ベテラン向け×見やすい動画「凪チャンネルさん」
YouTubeチャンネル情報
船宿の場所 | 東京湾(金沢八景・横浜・大津・走水・鴨居大室・久里浜・松輪・城ヶ島)・相模湾(長井・葉山・小坪・茅ヶ崎)・静岡県(川奈・土肥・沼津)、など |
釣りもの | ビシアジ・コマセ五目・マダイ・ワラサ・カツオ・マグロ・カワハギ・マゴチ・ショウサイフグ・トラフグ・スミイカ・マダコ・タチウオ・サワラ・ヤリイカ・スルメイカ・ライト深場五目・キンメダイ・クロムツ、など |
見どころ | 中級者~上級者向けの釣り物を高クオリティの動画で紹介 |
中級者~上級者向けの釣りを高クオリティの動画で分かりやすく解説するのが「凪チャンネル」さんです。動画投稿者の凪(なぎ)さんは、横浜で「ジャパニーズダイニング凪」というお店を開いており、自分で釣った魚をお客さんにふるまっておられます。狙うターゲットはフグやスミイカといった玄人向けの物が多く、料理屋さんだけあり「旬の美味しいもの」を好んで狙います。動画のクオリティはちょっとしたテレビ番組並み。「オープニングで船宿の解説」「船長さんの釣り方講座」「実釣中は棒にとりつけたカメラで海側から撮影」「エンディングで釣果一覧」といった洗練された構成で、見やすさは抜群。毎回安定して楽しみに見ることができます。
美味しいショウサイフグのカットウ釣り
ちり鍋などで食される美味な「ショウサイフグ」を釣る動画です。ショウサイフグをはじめとするフグの仲間は「カットウ釣り」という、上の針につけたエビで寄せたフグを、下の針で引っ掛けて釣る方法で狙います。フグ類は通常の釣り方で釣ることも一応可能ですが、小さい口と硬い歯でエサや針を噛みちぎってしまい針掛かりさせるのが難しいため、この「カットウ釣り」が採用されています。動画の中では凪さんによる「適した竿の調子」「エサの下処理・付け方」「速潮への対応」などの解説や、船長さんによる「アタリとアワセのタイミング」「誘いの入れ方」といった解説があり、実釣に役立つ情報が満載です。
シャクってシャクってシャクり倒すスミイカ釣り
東京湾名物の美味しいスミイカを釣る動画です。スミイカ釣りは、繊細な竿先と強いシャクリに耐える強いコシを持った専用竿を使い、一日中シャクリ続けて釣る玄人好みの釣り物です。年によって当たり外れの大きい釣り物ですが、この日は爆釣でした。シャクリ方で釣果に大きな差が出たり、場合によってはキャストして広範囲を探ったりする釣りなので、ルアー釣りが好きな方がハマるのをよく目にします。動画内では、エサのシャコをテンヤへ付ける方法や、海底で生きたように動かすテクニックなど、分かりやすい解説がされています。
深場の高級魚・キンメダイ&クロムツ釣り
冬に美味しい深場の高級魚、キンメダイやクロムツを釣る動画です。一般的には「中深場」または「ライト深場」と呼ばれるこの釣りは、サバの短冊やスルメイカをエサに、200号~250号のオモリを投げ入れて200m~400mの海底付近に潜む高級魚を狙う、ロマンあふれる釣りです(本格的な深場釣りは水深500~1000mを狙うこともあります)。動画では、再投入に備えて糸のヨリをとることや、サバの短冊の目(筋の入った方向)に注意しながら針につける方法など、実践的なテクニックが紹介されています。凪さんはだいぶこの釣りに慣れておられるようで、アタリの出方で魚の種類や大まかな匹数を察知しておられて見事です。
まとめ
今回ご紹介させていただいたチャンネル一覧
今回は、神奈川県周辺で船釣りをされているYouTubeの動画投稿者さんの中から、3つのチャンネルをご紹介させていただきました。船釣りは、釣り具メーカーなど公式のチャンネルでも取り扱われることが多いので、初心者向けの動画が見たい方はそちらの方が良いかもしれません。YouTubeの動画投稿者の方にとって神奈川周辺の船釣りは若干マイナーなジャンルのため、おすすめのチャンネルや動画を選ぶのに大変苦労しました(^ω^;) ご紹介させていただいたチャンネルや動画が少しでも参考になれば幸いです。